30年前にPC-9801で作った気柱共鳴アニメーション
僕は授業でパソコンを使うことはほとんどないのですが,「気柱が共鳴してるとき,空気はどう動いているのか」なんてことはパソコンでアニメーションを作って見せるしかありません。もちろん,本物の気柱共鳴実験装置に振動してる音叉を近づけたりする実験はやるんだけど,空気がどう動いてるかなんて見えないですからね。
気柱共鳴のアニメーション(縦波表示と横波表示)
今から30年くらい前にPC-9801RXのN88-日本語BASIC (MS-DOS版)で作った気柱共鳴アニメーションをご紹介します。
現在と比較したら想像もできないくらい低スペックなパソコンでなめらかに動くアニメーションをつくるのは大変なことです。計算も描画も遅くて,そのままでは使い物になりませんが,もっさり描いた9枚の絵をビデオメモリに格納しておいて画面を切り替えればなめらかに動いて見えるようになります。パラパラマンガの原理ですね。
3倍振動の定常波のアニメーションですが、上段が教科書によく描いてある横波表示のもので,下段が縦波(疎密波)表示したものです。アニメーションを見ると定常波の節で空気の疎密変化(気圧変化)が最も大きいことがよく分かります。「定常波の節で音が最も大きく聞こえる」というのも納得!でしょう。
これが5倍振動です。隣り合う節が交互に疎密を繰り返すのが分かってなかなか愉快です。
30年前は教室にでかいデスクトップのPC-9801を持って行ってこの動画を生徒に見せてました。今だったら「パソコンが表示する動画をキャプチャしてファイルに落とし,タブレットで見せる」ところですが,当時のパソコンでは動画キャプチャする方法がなかったので,手軽に持ち歩くためにはディスプレイの前にビデオカメラを置いて画面を撮影(!)してビデオテープにするしかありませんでした。信じられないかもしれませんが,本当の話ですw 画像がボケているのはそういう理由からです。
VHSのビデオテープデッキが学校からも廃棄されてしまった15年くらい前にビデオテープからDVDに落として使ってたのですが,7年くらい前にMOVファイルに変換してからはiPadで見せるようになりました。で,つい先日 動画編集のワザを覚えたので,こうしてブログやYouTubeのネタにしているというわけです。
画像はボケてても内容的には今でも通用する優れた教材だと自負しています。どうでしょうかね(^^)
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