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2021年11月24日 (水)

スリンキーを使って縦波の定常波

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 スリンキー (長いばね) を使って縦波の定常波を作り,波長と振動数を測定して ばねを伝わる縦波の速さを測定してみました。
高校の物理教育では長いゴム管を使って横波の定常波をつくり,同様の測定をする生徒実験がありますが,それの "縦波バージョン" です。

 まず,ダイソーの園芸用品売り場にある長さ180cmポールを使ってスリンキーをぶら下げ,「林田式ウエーブマシン」風のものをつくります。
ばねの一方にタミヤの3速クランクギアボックスセットを使った往復スライダークランクをつないで,1cmくらいのストロークで振動させます。
20211124_2

他端は糸で引っ張って鉄製スタンドに固定しておきます。
 往復スライダークランクのモーターには,可変三端子レギュレータLM317を使った電源をつないで電圧を細かく調整してストロークの周期を変化させ,うまく定常波ができるようにしてやります。
Lm317
だいたい2~4Hzくらいの周波数で動かしてやるとうまくいきます。
まあ,これを見せるだけでも教育的な意義はありますが,この定常波の波長と振動数を測定してみました。

 定常波の節と節の間の距離が半波長ですから,これを2倍すれば波長は分かります。
振動数は,フォトリフレクタLBR-127HLDを使って下のような回路を作り,往復クランクの腕のそばに置いて測定します。
20211124_4
回路の出力を周波数が測定できるデジタルマルチテスターにつないでやれば,ちゃんと周波数を測定してくれます。
Lbr127hld

 雑な測定ですが,測定結果を以下に示します。

周波数 f [Hz] 2.16 2.35 2.87 3.40
半波長 λ/2 [cm] 45 42 32 28
波長 λ[m] 0.90 0.84 0.64 0.56
波の伝わる速さ v[m/s] 1.9 2.0 1.8 1.9

fλ (= 波の伝わる速さv) が一定値になることは示すことができますね。

 

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