ドライアイス不要の霧箱(1)
そういえば先日,「ドライアイスが要らない霧箱」を作りましたので,ご紹介します。
ネットで情報をかき集めて作ったものなので,オリジナリティはほとんどありませんが備忘録として書き残しておくことにします。
さて,ドライアイス無しでどうやってチャンバを冷やすかというと,ペルチェ素子を2枚重ねしたものをCPU冷却用の水冷ブロックの上に乗せ,冷水をこの水冷ブロックに流してペルチェ素子の排熱を行うという仕掛けです。
まず,水冷ブロックの上にペルチェ素子2枚を順に放熱用両面テープで貼ります。これを底にペルチェ素子サイズの四角い穴をあけたダイソーの「コレクションボックス」に,UVレジンを使って固定します。UVレジン用の 紫外線ランプ
が必要ですが,UVレジンを使うとガッチリ強力に固定できます。ボックス内に顔を出したペルチェ素子の表面は 高耐久ラッカースプレー( ツヤ消し黒)
で塗装します。
次にペルチェ素子用の電源を用意します。ペルチェ素子は大電流を必要とするので,デスクトップパソコン用のATX電源がおすすめです。廃棄するようなパソコンがあったら,中から取り出しましょう。僕はハードオフで中古を500円で手に入れました(^^)
端子台を取り付けて,5Vを1つ,12Vを2つ取り出せるようにしました。
チャンバ内に顔を出しているペルチェ素子に5V,その下の水冷ブロック側のペルチェ素子に12Vをかけ,ポンプを使って水冷ブロックに冷水を流すと,チャンバ内のペルチェ素子の表面は-25℃から-30℃くらいまで冷えます。これくらい冷やせれば霧箱として十分使えます。
エタノール5mL程度でチャンバ内上部に貼りつけたスポンジを濡らして線源を入れ,電源を入れるて5分くらい待つと,放射線の軌跡を観察することができます。線源は以前紹介したランタンのマントルの繊維ですが,ラジウムセラミックスボールでも大丈夫です。
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