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2005年2月

2005年2月21日 (月)

教育観が貧しすぎるぞ

20050221 「希望格差社会」(山田昌弘 著)を読みました。「この程度のことなら,普通の教員は誰でも気がついてるぜ」ってのが正直な感想です。
でも,この本が売れるのは悪いことではありません。ぜひ手にとって,ミもフタもないこの現実を知るべきです。
 ただ,教育について書かれた部分でちょっとひっかかることがあったのでコメントしておきます。

教育は,子ども(とその親)にとっては,何より「階層上昇(もしくは維持)の手段」であり,社会にとっては「職業配分の道具」なのである。  (中略) この教育を受ける側の欲求や,社会全体の要請を無視したまま,「教育は全人格の発達である」,「一生涯学ぶことはすばらしい」といった耳ざわりのいいことばだけが唱えられることが,日本の教育問題に関する議論をややこしくしている。
 「教育を受ける側の欲求や,社会全体の要請」を無視するわけにはいかないから,僕たちは実際に「生徒達をその能力に応じた進路に振り分ける」という仕事をしています。 しかし同時に,山田氏の言う社会の「リスク化」や「二極化」にとっくの昔に気がついている僕たちは,そういう世の中だからこそ,(山田氏の言を借りれば)「人格の完成とか,学ぶこと自体が楽しいとか,文化の伝達など」が教育の重要な目的として再浮上してくるべきだと考えています。  これが抜け落ちたら,僕たちはこの階層化社会における単なる「手配師」に過ぎないじゃないですか。  山田氏の
知識などは,公的学校以外の場でいくらでも学べるし,学校の中で知識を教えなくても,学校教育システムは機能するのだ 
などというセリフにいたっては「あんた,ほんとに大学人か?」と言いたくなりますね。 この人こそ「つめ込み教育」の被害者なのかもしれないけど,教育観が貧しすぎますね。「教えることの復権」(大村はま・苅谷剛彦・苅谷夏子)を読んでみるといいと思うぞ。



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2005年2月13日 (日)

XREAにFSWikiを設置

 @niftyのホームページスペースにFSwikiLiteを設置していたのですが、イタズラが絶えないので(Liteだとページの凍結ができない),FSWikiに変えてみました。
 ところが@niftyだとperlの標準的なモジュールがインストールされてないので,相当苦労するらしいです。
 ですから最初は自宅サーバ(CPUは非力なVIA C3 533MHz)に置いてみたんですが、C3にとってこのCGIは荷が重かったようで、使い物になりませんでした(^^;)
 そこで,XREAという無料ホームページスペースに設置することにしました。こっちならサクサク動きます。
 PukiWikiと違って,FSWikiはプラグインで機能を拡張できるところがいいですね。
http://physics.s54.xrea.com/


 


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2005年2月11日 (金)

斎藤貴男氏の講演会

20050211 今日は,ジャーナリスト斎藤貴男氏の講演会に行ってきました。
カルト資本主義」,「非国民のすすめ」,「機会不平等」等の著書を読んで,僕とタメ歳であることもあって関心を寄せていた人です。
教育,福祉の問題から政治,経済,労働運動まで徹底した取材でそのウソと欺瞞を暴いていく仕事ぶりは,ちょっと鎌田慧っぽいかも。
僕にとってこの人はちょっとしたマイブームなんだなあ(^^)

 90分の講演はNHK番組への政治介入問題から入って,どうしたらこういう絶望的な世の中の流れを食い止められるのかという話までまさにテンコ盛り。
著書を読んで知ってた話も多かったけど,教育問題に関わってひとつ紹介しておきましょう。

「昨年の2月に超党派の議員連盟『教育基本法改正促進委員会』の設立総会で民主党の西村真悟議員がこう挨拶しました。
『なぜ教育基本法を変えなければいけないのか。お国のために命を投げ出す人間を育てるためである』
と,こう言ったんですね。ところがこれを報じたのは全国紙では朝日新聞だけで,しかも朝刊第4面の小さなベタ記事でした」
 この話は恥ずかしながら知りませんでした。ちょっと前なら大問題になってたはずなのに,いまだに西村真悟は堂々と衆議院議員を続けているようです。エラそうなこと言うなら,自分の子どもを自衛隊に入れてサマーワへ送れよな。

【参考リンク】 「あらしのよるに」と、お国のために命を投げ出させる教育改革(あさひかわ新聞)



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2005年2月 4日 (金)

教育の目的は生徒に「付加価値」をつけること?

 今日は県内にある高校の進路指導主事が集まって,代表校がこの1年の実践を発表する研究会に出席しました。
そこで聞いた進学実績県内トップクラスの県立高校の発表には驚かされましたね。 発表者はまず,こう言いました。
「本校の役割は,将来,社会のリーダーとして活躍できる人材を育成することです」
初等・中等教育の教員が『人材』という言葉を使うかね~? 教育観が貧しいなあ。
続いて「進学指導について,次のような数値目標を立てました。『東大・京大合格者20,難関大50,国公立大250以上』です」だって。
おいおい,そうきたか。そういうえげつないことを公教育に携わる人間が臆面もなく言うか? 慎みがないねえ。
 あとはエリート主義・成果主義丸出しの進学指導テクニックのオンパレード。タテマエをかなぐり捨てたこういう指導を受けるといったいどんな『人材』が育つんでしょうな。
僕も進学校に勤務したことがあるけど,こういう恥知らずなことはしなかったぞ。

 実践発表の後に講評に立った県立高校長の言葉にも腰を抜かしました。
「高校教育の目的は生徒に付加価値をつけることです。でも,この付加価値の中身は学校によって異なります。進学校なら,高い学力をつけること。職業高校なら部活動をしっかりやらせることや資格取得に頑張らせることです」
 へ~,『付加価値』ですか。教育基本法にそんなこと書いてあったっけ? 職業高校の子は「それなりの学力」でいいわけか。あとは頑丈な身体と忍耐力があればOKなのね。
三浦朱門中教審や文部科学省の方針は,こうやって現場にしっかり浸透してるんですな~(怒)

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